<妖>あやかし |
突如として現れた謎の生命体。 魔術のような妖しい力を持っていることからその名が付けられた。 人間の進化を体現しているだとか、あの世の住人であるとか、他の宗教もしくは国々からは悪魔(ジャパニーズ・デーモン)として見られている。 ※スシ、スキヤキ、サムライなどの世界共通の言葉通り、その中にアヤカシも含まれるようになった。 一言で妖と称しても多種多様で、『妖魔』『妖怪』『物の怪』『妖獣』と分類される。 体長は数十センチ〜数メートルと幅が広く、姿かたちは人型をベースに所々異形を成している。 人間だけを無差別に攻撃してくる習性があり、最後には決まって生き血を啜り肉を喰らう。 また、基本的に夜行性で、野生の動物よりも賢い。 身体能力も人間と同等以上で、人を軽く飛び越えるほどの脚力を持ち、拳打はコンクリートを難なく砕けるほど。 急所を狙い続ければ倒すこともできるが、真正面からやりあえる胆力がなければ到底太刀打ちできない。 まれに、古きより伝わる妖怪を模した姿で現れるタイプもあるが、習性や能力にほとんど変わりはないとされている。 |
<神社>じんじゃ |
神様を祀る神聖な場所として各地に点在。 神様と触れ合える身近な場所であると共に、国民からはお守りやご利益を得られるありがたい社というイメージが強く根付いている。 その役割に尾ひれが付き、妖から身を守れる・退けることができる……などといった噂が瞬く間に広まる。 太宰府天満宮、出雲大社、伊勢神宮……その他高名な神社では参拝客が日に日に増加。 毎日参拝しなければあやかれない、といった義務感のような雰囲気もあり、神社関係者からはあまりよく思われていない。(神様を敬うためではなく、参拝者自身のご利益のためだけに神社へ訪れてくるため) そしてご時世に倣うよう全国的に名を広げ始めた神社が3つ、巷では「三大御霊家(さんだいごりょうけ)」と呼ばれている。 神様を祀る、という点はどこの神社とも同じだが、強大な霊力を持った巫女が各々に控えていると云われており、最も霊験あらたかな神社――または聖域として見られている。 |
<国民>+<生活の変化> |
『自分の身を守るためなら』……と、妖に対する防衛対策に余念がないほどまでに妖の存在は脅威となっている。 保身は日ごろの行動原理の最優先事項であり、国民精神となっていることはたしか。 これらの国民精神が生む二次災害も深刻で、人間心理をついて悪事業者の勢いも増す。 妖による凶行犯罪数は、推算でも人間のときの3倍以上。 妖の出現により、平和な日常が徐々に悪事のスパイラル(負の連鎖)へと飲み込まれている。 物珍しさから、外国からの観光気取り客やエクソシストをかもし出す人間もより多く国内に入り込んでくるようになり、世界から見れば国全体を上げての一大スポットであると考えられないこともない。 ゆえに、妖の存在によるあおりで経済面にも様々な混乱が起きている。 |
<退魔師>たいまし |
全国で活躍の場を広げている、名の通り妖を退治する者たちの総称。 『二つ目の退魔士』本編で結希は、自分のことを“退魔士”と称しているが、過去にその退魔師によって家族を殺されているため、自分だけは人間を殺さないという強い信念のもと自ら“退魔士”と名を改めたところによる。 結希の過去の事情を知らない者は、結希のことを一般総称の退魔師と呼んでいる。 人により良いうわさ・悪いうわさが流れており、結希は赤い目にくわえて顔つきが厳しいため悪いうわさの方がたっている現状。 |
<霊素>れいそ |
魔力、もしくはマナ。 通常の人間では認知できない神秘的・超自然的な力の源。 素質のある人間は突如、その力を発現させ新たな力(魔術)を手に入れることができるが、発症率は極めて少ない。 |
<霊脈>れいみゃく |
霊脈とは、物質全てに存在する霊素(マナ)の流れ、または通り道。 妖の発生と同時に各地で霊脈の存在が囁かれる。 この流れが盛んであるとインスピレーションの働き(=精神の新陳代謝)が高まり、魔力も大きくなる。 人間の体で例えるなら血管と血液。 流量が活発になればなるほど、よりその動きが円滑になる。 ※霊脈とは血管、霊素とは血液 |
<妖魔>ようま |
妖は『妖魔』『妖怪』『物の怪』『妖獣』と分類できるが、中でも知性・身体能力が数段発達している存在。 体型はどちらかといえば人間寄り(外の国で例えるならば、エルフやドワーフなどの精霊に近い)。 さらに言葉も使い物事を考えることができるため、サルが人間に進化したように、『人間が更に進化した生き物』として全世界的に認知され注目を浴びている。 しかし根本は妖の種族。 本能的に人間の血肉は求めているため、能力が高くなっている分、命をおびやかす存在としてかなり危険な生命体。 知性がある分魔術の脅威も高く、倒すには相当の熟練と力量、そして運も必要になってくる。 また日本ほど深刻ではないが、他国でも妖や妖魔に似た生物が存在するらしい……。 |